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『世界トイレの日』の前に

今日の朝日新聞の(ザ・コラム)に『世界トイレの日 インドを変える脱・野外』 という記事がありました。

「西欧による世界史支配の終焉(しゅうえん)」を唱えるシンガポールの元国連大使キショール・マブハニ氏(65)は著書で子ども時代を振り返る。「暮らしがいつ近代世界に入ったと思うかと尋ねられたら、間違いなくわたしはトイレが水洗式になった日だと答えるだろう。その日、わたしの生活は、魔法のように変化した。前よりも尊厳ある人生を送れるような気分になり、いつ来客があっても前ほど困惑せずにすむようになった。」

わたしも全く同じ思いをしたことがあります。
当時のわたしの家が水洗トイレになったのは、小学校の3年のときでした。学校から帰ってトイレに直行したとき、「わーい!!」と叫んだのを覚えています。朝学校へ行く前は汲み取り式のトイレだったのに、数時間後には水のタンクが天井にくっつけられた和式の水洗トイレに変わっていたのですから。

その少し前の日に、遊びに来た友だちがトイレに鍵を落としてしまい大騒ぎになったことがありました。もう諦めるしかないよ、と泣いている友だちを慰めていると、母は竿の先に曲げた針金をくくり付け始めました。何をするのかと見ていると、母は懐中電灯を照らしながらその竿を便器の底にするすると下して器用にひものついた鍵をひっぱりあげたのです。そして母はその鍵を何度も石鹸をつけなおしては庭の水道で洗い、新しいピンクのリボンを鍵にくくりつけて友だちに手渡しました。
母がたくましく見え、誇りに思ったものです。

母はすごい と尊敬しましたが、これからはそんな面倒なことをしなくても済む、と真っ白い水洗便器を眺めながら一番に思いました。

最近では用を足して立ち上がると水が流れる水洗トイレが家庭でもあるようで、それに慣れているのでしょうか、ときどきお土産を置いたままトイレから出てきている子もいます。
水洗トイレが当たり前の世の中だと思いがちですが、『世界で25億人がトイレにアクセスできず、11億人が野外での排泄を余儀なくされている。うち6割はインドに集中する。世界最大の民主主義国家がトイレ問題の中心にいる』と書かれています。

11月19日は『世界トイレの日』と国連が定めたそうです。これを機にトイレについてお家でも話し合ってみるとよいと思います。当たり前だと思っていることが実はそうではないということが たーくさんあるんだよ と話してあげてください。

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