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ふしぎーな映画

行こう行こうと思いながら、なかなかそのチャンスがなかった現在神戸市立博物館で開催されている『フェルメール展』に行くことにしました。
2000年に大阪市立美術館でも観たのですが、その吸い込まれるような瞳をもう一度見たくて、風邪気味なのを押して行くことにしたのです。
もうすぐ三宮というときに、急にくらくらとめまいがし始め冷や汗がどっと出てきました。
それで残念なのですが引き返すことに。
『真珠の耳飾りの少女』に呼んでもらえなかったようです。

家に帰って横になり少し楽になったので、年末に借りていた『ブリューゲルの動く絵』のDVDを観ることにしました。

『ブリューゲル』は『ボス』と並んで人間の本性的な罪悪と世界に対する厭世観、独自の世界観と道徳観、宗教観によって痛烈に社会への風刺や批判を表現した作品を多く描いています。一見牧歌的な農民の暮らしのようでも、一つ一つ読み解くと背筋が凍る絵もあり、画家と言うより社会学者のような一面も感じられます。
代表作の『バベルの塔』はよく知られていますね。

そのブリューゲルの『十字架を担うキリスト』を題材にした映画とあって、のっけから映像にくぎ付けになりました。
16世紀フランドル地方(アントワープ)の日常の人々の暮らしを淡々と描いているのですが、セリフがありません。映像の中にこの絵を描いているブリューゲルが登場し主にその言葉がナレーションのように流れる 不思議な摩訶不思議な映画でした。登場人物たちのセリフをなくし動きをシンボライズすることで、より世の中の理不尽さを際立たせているように感じました。

美しい とか、感動する とかいう映画ではありませんが、この不思議な感覚は日本にはないものだと思うので、ご興味ありましたらご覧くださいね。


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