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見ごたえのある昔の映画

夕方からピカピカゴロゴロ雷鳴が轟いていましたね。
引っ越す前の家は一戸建てだったので、雷の音や窓ガラスを照らし出す光はもちろん知っていましたが、雲と雲を繋ぐような稲妻や、一瞬バックライトを当てられたようなビル群を見たことはほとんどなかったと思います。
こんな言い方をすると不謹慎だと叱られそうですが、部屋の明かりやテレビを消して、しばし このスペクタクルに酔いしれました。

今日は録画しておいた『12人の怒れる男』を観ました。
真夏のニューヨーク、ビルの蒸し暑い部屋で、スラム街に住む未成年の少年が父親殺しの罪に問われた裁判で12人の陪審員が評決に至るまでを描いた映画です。

まだほんの子どもだった頃、母親と一緒に家のテレビで観たことがありました。陪審員制度などわからないことを母親に説明してもらいながら観た懐かしい記憶があります。

現在の華やかなハリウッド映画に比べると、まったくお金をかけていない映画です。
空調が壊れた蒸し暑い部屋での議論場面のみ、回想場面もなし、主役のヘンリーフォンダの他には有名な俳優も出ていない(わたしが知らないだけかな)。もちろん特撮もなし3Dなんかも当然なし。それなのにぐいぐい引き込まれ、あっという間に1時間半が過ぎました。鑑賞時間と画面内に流れる時間が同じなので、自分もその場にいるような緊張感ですもんね。

偏見、先入観、無関心、オポチュニズム、コンプレックス、つまり人間の持つ弱さが次々にあぶり出され、これらの弱さが判決を左右する様子をサスペンスタッチで描いています。

裁判所を出て、陪審員の一人 老人の So long.と言った一言に、またそれぞれの生活に戻っていくのだなあ、とちょっと寂しい気持ちになりました。現代なら名刺交換やメールアドレス交換をして友好を深めようとするところですよね。

誰もが陪審員に選ばれる可能性があるわけですから、一度は観ておくと良い映画だと思います。


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