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"たとえ話"力を磨こう! (9月のラフラーン便り より)

もう9月 またまた ひさ~しぶりの更新です。
「コロナで休校になりました。」と、また保護者の方から連絡が入りました。出口が全く見えてきませんね。

そんな中でちょっとだけ笑える話を一つ。

ワクチンを接種して抗体ができるといわれる2週間後を待って、やっと美容室に行ってきました。
この美容室の美容師さんのカットは再現性が高く、不器用なわたしでもドライヤーで乾かすだけで形が決まるので、
もう長い間お世話になっています。
美容師としての腕前だけでなく、いつも何かしら示唆に富む話が聞けるのも長く通っている所以です。

その日は、『話し上手な人』について会話が弾みました。
結論から先に話し始める人、知識や情報が豊富な人、ポジティブな人、などなど思いつくまま話すうちに、どうやらこれじゃないの?と二人ともに納得したのが、”たとえ話”の上手い人、でした。

論説文の読解では『主題は抽象的な文章から探す』のが定石ですが、難解な文章であればあるほどいくら『抽象』から探そうとしても文章そのものの理解がおぼつかないのでなかなか見つけることができません。
そんな高い山のような論説文の頂上を目指すには、ガイドが必要です。そのガイドにあたるのが具体例、つまり”たとえ話”です。美容師さんと話すうちに、当時4年生だった男の子との面白いやり取りを思い出しました。

「ばつが悪い、ってどういう意味ですか?」と速読速聴をしていた子が聞いてきたとき、この4年生の男の子が割り込んで来てすかさず、
「友だちの家で、その家の冷蔵庫を勝手に開けているところを家の人に見られたとき、やな。ばつが悪いよなあ。」
とジェスチャーを交えて話しました。
質問者の子は笑いながらも大きくうなずき、あるあるー!と言って自分の席に着きました。

なんと素晴らしい”たとえ話”でしょうか。4年生でこの会話力。短くてどんぴしゃりな100点満点の”たとえ話”です。
”たとえ話”は、聞き手が共感できる内容でなければ意味を成しません。相手の立場に立ったぴったりの”たとえ話”ができたとき、話し手も聞き手も齟齬のない気持ちの良い時間を共有するのだと思います。

“たとえ話”力を磨こう! と改めて思いました。


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