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カテゴリ:学習一般 の記事一覧

社会の問題? 理科の問題?

「対馬海流って暖流ですよね?」と中2の女の子。
「うん、そうやよ。」
「じゃぁ、なぜ暖流の対馬海流が流れているのに、日本海側は雪が多いんですか?」
「あー、そうやね。調べてみて。」



「・・・なるほど。暖流の温かさに勝る季節風の冷たさによる温度差で水蒸気がたくさん作られるからか。それが雪雲を作るんやなぁ。」
「そうやねぇ。飽和水蒸気量とか雲のでき方とか、理科でやったやん。その知識があれば雪が降る理由もよくわかるね。」
「ホントに。飽和水蒸気量なんて普段使わんのに何で習うんやろ、と思ってたけど、さっそく使ったわ。」

この女の子、いいところに気がつきましたね。
今後入試問題でも、このように教科をまたいだ問題が増えてくると思います。
単に暗記するだけでなく持っている知識をいろいろな場面で使うことができるように普段から考える習慣をつけておかねばなりませんね。





学習の根っこが育つ、実感教育。ラフラーン

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考える学習を

夏休み明けのテストの結果が返ってきています。
テストの結果を見ていて いつも思うのですが・・・、実力と点数は合致しないなあ と。

そりゃ あまりにも学力がついていない場合は点数もそれなりのものになりますが、取った点数がそのまま その子の能力だとは 必ずしも言えないと思うのですよね。

特に宿題の内容がそのまま出題される夏明けのテストなどではその傾向ははっきりしています。
点数なんかどうでもいいよ、と言っているわけではありませんよ。
このような限られた範囲からの出題で、良い点数を取ったからと言って安心していてはいけないと言っているのです。

運動会や学芸会(とは言わないのかな?)などイベントが目白押しの2学期ですが、いつものように原理原則に戻ってじっくりと考える学習を続けましょう。





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単なる暗記は非効率

「わたしの母はゆっくり歩く。ってslowを使うんですよね。」と中2生。

「いや・・・、『ゆっくり』は『歩く』を修飾してるでしょう。『歩く』は動詞やね。述語動詞を修飾するのは形容詞やった?副詞やった?」

「えっ? 国語では副詞って習いましたが・・・。」

「国語も英語も一緒よ。」

「ホントですか?」

「そらそうやろ。国語も英語も言語には違いない。」

「では、slowって、形容詞ですか?」

「そうそう。slow starterって聞いたことない?」

「ゆっくりスタートする人ですか?」

「うーんと、まぁそういうことやけど、なかなかちゃっちゃと始められへん人、腰の重い人ってこと。starterは名詞なので名詞を修飾するslowは形容詞。では問題にもどるけど、『ゆっくり歩く』の『ゆっくり』は副詞ということはわかったね。ではslowの副詞は何でしょうか?」

「・・・。わかりません。」

「slowに ly をつけると副詞になるよ。weekly とか、dailyとかは聞いたことがあるでしょ。じゃぁ答えはどうなる?」

「My mother walks slowly.」

「はい、正解。」

高校に入って英単語をおぼえるとき、初めて形容詞、副詞、他動詞、自動詞・・・などなどを気にするようになりました。
中学の英語の先生はそんなことは教えてくれなかったので、高校に入って習うことは衝撃的なことばかりでした。
もっと早くに知っていれば、単なる暗記で終わることもなかったのに、意味を理解して暗記するほうが効率はずっと良かったはずなのに、と中学時代の先生をちょっと恨んだりしたものです。

英語だけに限りません。全ての教科で意味を理解して覚える方が、覚えやすく忘れにくい。
生徒たちには「なぜそうなるのか」と常に考えて意味を理解する勉強をしてほしいと思っています。




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思考の方法を伝える

勉強の苦手な子に、
「理解できたかな?」と聞くと、たいてい
「はい、わかりました。」と言います。
それで本当にわかったのかとテストをしてみると、ことごとく間違え 全く理解していないことに気づきます。
自分勝手な解釈をして、正反対の意味として覚えていたりするので驚くことがよくあるんです。

こういう子が問題を解いているそばにピタッと張り付いてじっと鉛筆の動きを見ていなければなりません。
この子、とんでもない思い込みをしているんですね。それが体の芯にまでしみこむ前に修正してやらないと、大変に厄介なことになります。
正しい例えではないかもしれませんが、こちらが赤い色に見えるものが この子には本当にオレンジ色に見えるのでしょう。
ちょっと黄色のフィルターがかかっているのですね。
独自のフィルターをいつも無意識のうちにかけてしまうようです。
そのフィルターを毎回取る手助けをしてやらないといけない。

今まで勉強が苦手で苦しんできた子たちもきっとそうだったのだと思います。
なかなかそのことに気づいてやれなかった。

人それぞれ思考の癖があるので対処法は一つではありませんが、じっと観察することでその勉強を苦手にしている癖に気づいて正しい道筋を示してやることはできると思います。

根気のいることですが、うちのような小さな教室だからできること、やらなければいけないことだと思います。




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勉強しようっと !

「へー、そんな裏技があるのか! あっという間に解けた!」

「いや、全然裏技やないよ。表技やで。」

「そんなこと学校で習ったことないし。先生、この問題解くのにも裏技ある?」

「だから、裏技やないってば。 魔法でもないし。 道理に沿った解き方、自然な解き方!」

「もっと教えて!! 他にもある? 先生の知ってる裏技を全部教えて!!」

「だからー、裏技やないってー!!」

対面で指導する意味がここにあると思います。
図や表をかいて説明するとき、できるだけ複数の視点から考えた解き方をあえて見せます。
いろいろな解き方や考え方はあるけれども、答えは一つだということに気付いてもらうために。
答えは一つなら、できるだけ早くて間違いにくくて理にかなった解き方ができれば気持ちがいいと感じてもらうために。

わたし自身、もっともっと勉強しようと思いました。
もっともっと勉強して持っている知識や考え方を全部全部伝えたいと思いました。




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